漣(さざなみ)農業日記

農業によせるさざなみから自分を考える

今押し寄せる波は、さざなみなのだろうか、荒波なのだろうか。

よんえっち

 4Hクラブって知っていますか?このネット全盛時代になるとなんとなく「過去の遺物」みたいな印象もあるかもしれませんが、農村でのネットワークづくりにこれほど貢献した組織はありませんよ。

 ウィキペディアには、「4Hとは、Head(頭)、Heart(心)、Hands(手)、Health(健康)の4つの頭文字で、四つ葉のクローバーをシンボルとする。」とありますが、詳しいことは何も記載されていません。アメリカで始まったクラブ活動ですが、私は、日本で独自に発展したものと思っています。

 ここでの活動の基本は「仲間づくり」。プロジェクト学習を基本に据えていますが、これさえ仲間づくりの手段ともいえます。全国組織がつくられ、プロジェクトの発表会や技術交換、実物鑑定などのさまざまな試みがされ、発展してきています。たぶん現在も続けられているでしょう。

昔作られた千葉県の農業雑誌「農業千葉」廃刊号に、夷隅のIさんの記事があります。

思い出の実績発表
この大会は地区予選、県大会、全国大会へとすすむ4Hクラブとしては大きな大会の一つです。私は畜産の部で出場することになり、自分で作業日誌、現金出納簿を整理し、クラブ員に見てもらいました。毎晩のようにクラブ員のほとんどの人が集まり、図表の書き方、発表の仕方などこと細かく指導してもらい、大会までにはすっかり頭に入りました。
 おかげで、東京虎の門ホールで開かれた全国大会に出場し、その一こまがNHKの昼のニュースで放送され、時の人となった楽しい思い出があります。(千葉県農業と歩んで半世紀より)

 4Hクラブは青年組織ですが、部門、年齢、経験を問わず参加することができます。共通点は「自身で農業にとりくんでいる」ということだけです。これが一番大切なこと。農業はだんだん専門分化してきた。こういうとき、まったく違う方面からの質問を受けるととても参考になる。プロジェクト学習にも幅ができます。

 農業は一定の地域範囲の中で、地域全体が発展していくということが理想です。ある特定の品目の産地が形成されていたって、そこにちがった部門の生産があることで、この地域全体はどうしたら発展していけるかを考えていけます。だから青年時代、さまざまな部門の人たちと知り合う機会が持てるということはえらく重要なのだと思うのです。また、多くの4Hクラブでは、市民を巻き込む活動を取り入れています。こういう活動も大切ですね。常に社会全体における自分の位置づけが明確になります。

 なんか、自分のブログは、「論文発表」みたいになってしまいます。少しは、ショートになるようつとめてみましたが・・・・。