先日機会があって福島県の相馬市、南相馬市、飯館村の状況を見て回りました。相馬市は、津波被害が大きく、農業機械が塩水をかぶりほとんど使えなくなってしまったようで、その機会を逆にとらえて、地元農業者の法人化が進み、経営の大規模化がすすめられているという話を聞きました。
一方、南相馬市や飯館村は放射能被害が深刻で、特に飯館村に入ると、車は見かけるのですが、人の姿は見られず、荒れた耕地が広がり、大きな重機と写真のような黒色のフレコンがいたるところにみられました。津波によりなくなられた方が多い中で不謹慎かもしれませんが、津波だけなら「復興」という目標に少しずつでも近づくことができます。しかし、放射能汚染はなかなか未来を見通すことはできない状況です。
もちろん飯館村でも今後農業を再開するための試験栽培に真剣に取り組んでいる方もでてきているお話を聞きましたが、一方住民お互いの心に隙間風が吹き始めているというお話もありました。同じ原因が引き金となっておきた2つの災害。立ち直っていくのは互いの気持ちが寄り添えるようにならなければどうしようもありません。今後も目を背けることなく、福島県農産物の購入を応援していきたいと思いました。